やる気の出たときに、どれを買おうか一つに絞れず、迷った挙句に「まとめて」自発本を買い、後で少しずつ読んでいくというやり方をとっている人がいます。
しかし、余程やる気が続かない限り、まとめ買いは上手くいかないものです。
その理由は主に2つあると私は考えています。
一つは、読んだ気になるからです。
これは、1冊購入した場合でも注意が必要なのですが、
じっくり選んで、悩んで複数の自発本を買うと、もうそれだけで、中身を見ていないのに多少読んだ気になってしまうのです。
あなたもきっと同じような経験をされたことがあると思います。
なぜなのでしょうか?
本を買うということは、その本を読むにしろ読まないにしろ、読むために絶対に必要な行為です。
「自分はもっと精神的成長したい」と思わなければ、自発本を買おうとも思いませんからね。
わざわざ選んで、購入するところまで踏み込めた人は、成長しようと思わない人よりも「先に進んでいる」のは間違いないでしょう。
しかし、当たり前ですが、本は読まなければ意味がありません。
「自発本を買う」という素晴らしい行為をムダにしないためにも、
本は読んでなんぼだと改めて理解しましょう。
もう一つは、読まずに保留している本の「真新しさ」が〝徐々〟に薄れていくということです。
まとめ買いの大きなデメリットがここにあります。
あなたの読書ペースにもよりますが、一日30分読んだとしても、読み切るのに1週間はかかるでしょう。
一日15分であれば、2週間です。
2冊目を手にかける頃には、その本は買ってから1週間~1か月が経過してしまっているのです。
本に限らず、買ったものは、時間が経つにつれてどんどん真新しさがなくなっていきます。
欲しかった服も、クローゼットに収納され、
買ったばかりの新品のパソコンや端末も、いつしか当たり前のようにそこにあります。
とは言っても、真新しさが無くなっても使うことが当たり前になればそれは本望なのですが、
自発本にとって真新しさは〝命〟です。
惹かれるもの無くして、読み進めることは困難でしょう。
全部読めずに本棚にしまわれた本は、もう読むことはないと思ってください。
一つ目と同じような結論になってしまいますが、
本は買ってからが勝負です。
いつでも読めると思っている内に、本の寿命は短くなっていることを自覚しましょう。
以上のことを踏まえて、自発本は、1冊ずつ購入するのが賢明です。
選べなければ、もう〝直感〟で選んでしまいましょう。
1冊読み終えてから、他に気になる本を購入すればよいのですから。
月並みですが、〝二兎を追う者は一兎をも得ず〟です。
1冊ずつ確実に仕留め(咀嚼し)ましょう。